教養としての大学受験国語 |
教養としての大学受験国語 (ちくま新書)
石原 千秋
筑摩書房 刊
発売日 2000-07
教養主義世代として, 2006/10/5
面白いですよ、それなりに。他の方も言っているようですが、受験勉強のメインとしては使えません(使う人もいないでしょうが)。そして受験現代文は年々その素材が更新されているので、この本の最新といってももはや古いものです。例示すれば、身体論・国民国家論、ここらは昨年ぐらいから廃れております。
でもね、評論なんて普通の人が金出して読むものじゃないですよ。そういう点で、評論アンソロジー的な読み物として面白かったです。星一つ欠けたのは、自分が満点取れなかったから。(笑)
受験勉強のサプリメント。主食ではない。, 2006/8/18
本書は、大学受験国語の評論文を渉猟し、そこから出題者たる大学教授の間での流行を読み取り、また、受験生に現代思想の基礎知識を伝授しようとするものです。
はっきり言って非常に有意義な書物であり、全国の大学受験生に読んでいただきたいです。
ただし、本書の用法、使用時期には大いに注意が必要です。
まず、本書を軸にした受験勉強は危険だと思います。
なぜなら、本書はあくまでも評論文に現れる、現代思想の常識、あるいはトレンドをさらっと教えてくれるものであって、受験当日に目にする問題の解法を伝授してくれるものではないからです。
合格に必要なのは、例えば段落相互の関係を捉える普遍的な読解力であって、本書の内容は、あくまで解答を導くほんの一助となるに過ぎません。
ですから、本書は夏休み、あるいはベストなのは、合格後~大学入学までの間に、受験勉強の成果を学問に結びつけるための素材として活用すべきだと思います。
蛇足ですが、本書には自分が乗り越えてきた問題が、偶然ながら2題ほど収められており、非常に感慨深かったです。
買いです。, 2006/8/3
とかく勘に頼りがちな現代文ですが、論理立てて解答を見つけ出していく手順を,「二項対立」などを用いて説明しており、各章が現代思想のキーワードなどによって分けられているので、読後にはそういった方面の「教養」も身につけられるでしょう。章末には推薦図書も数冊ずつ挙げられていて、その気さえあれば手を広げることもできます。「まえがき」にあるように受験とは直接関係のない人が読んでも楽しめる内容になっています。しかし、今の高校生はこんな思考の高みにまで登ることを求められているのですね。
なるほど。, 2006/3/12
国語にせよ、ついつい「受験」などとみると、とっさに「正しい解答」が気になり、正解は一つだけと考えがちなんですが。しかしながら、当然といば当然だが設問に対する解答ありき、、、石原先生が出題入試に解答を知ってて、それ対する解説を書いているのではなく、あくまでも自分なりの解答を導き出し、これについて詳しく解説を述べられています。なるほどこーゆーのもアリだね。テクニックじゃなく、先生のいうところの「物事の座標軸」をいっぱいもって文章を自分の考えと相対化させて読めればいいなーと思いました。わ。
秘伝~テキスト読み~弟子入り志願, 2005/3/17
大学受験国語にも流行があるのはわかるが,こんなにスゴイものだとは…。現代思想が受験国語に反映しているなんて思いもしなかったなあ。高校時代に知っていたらと「後悔先に立たず」をまたまた実感。
さて,受験国語を教養とみることができるとはよく理解できた。ここで大きな懸念が生じるのは私だけか?
問題文を読んで,「○○と××の二項対立」と論破し,問題に取り上げられている内容が「※※※について」だ!とまで見切る力はどこにある?そこまでの「力」は十分に身についているものなのか?その「力」はどこでどのように鍛えればいいのか?という疑問だ。
そこを鍛えなければ,頭の良い石原氏のような「読み」はできないのではないか?
ぜひ,この「力」のトレーニングについても一冊書いて欲しい。
大学に入学する前に知っておくべきことが詰まっている。 2007-05-14
「国語」とありますが、現代文の評論問題に絞っています。
最初のほうで、どのように現代文を読めばよいのかレクチャーしてくれます。
読み方が分からないなあという方にこの箇所をおすすめします。何かヒントがあるかもしれません。
内容は、当時よく狙われていた、現代文の数々のテーマを一冊にしたものといえそうです。
筆者の広範な知識に基づいて、そのテーマの背景、これまでの考え方、
またはそのテーマの新しい考え方などを紹介しています。
それが本書の非常に優れている点で、すばらしい味付けとなっています。
解き方は、「きちんと読んでいればこれが答えでしょ」といったものです。
よって、ある程度読めるんだけど、+αが欲しいという方にはもどかしいかもしれません。
しかし、「正確に読む」ことと、「出題者の意図をくみとる」ことを両立させれば、実はほとんどの入試問題は解けてしまいます。
その、「正確に読む」ことを訓練するなら本書はすばらしい効果を発揮するでしょう。
遠回りに見えて、とても近道です。
大学生の時に読みましたが、「このネタはこんな斬り方もあるのか!!」と、びっくりし、受験生として、それなりに頑張ったけれども、まだまだ知らないことがあるんだなあ!!と1人感心してしまいました。
筆者は大学教授として、講義をしていますが、噂によるととても厳しいが、おもしろい!!
とのことです。読んでみて、それも納得のおもしろさです。
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